ウッド・リノベーションプラン:島田めぐみ

beforeafter

生活の快適性向上を同時にかなえるリノベーション

耐震改修と住宅設備の更新を同時に計画

築30年を越える木造軸組2階建て住宅のリノベーションです。クロスの張り替えや外壁のリフォームなど適宜手を入れてこられたため、全体的に家の状態は良好でした。しかしここ数年は住まいの耐震性について心配されており、自治体による耐震診断を実施済みでした。今回のプランではその耐震診断の結果を踏まえ、耐震性と生活の質を同時に向上するリノベーションを計画しました。耐震化工事には自治体の補助制度も活用できます。 既存の構造を検討し、大きな荷重の掛かる部分に耐力壁を新設して耐震性をアップ。今回はダブルの筋交いを現しで設けることで、リビングダイニングのデザインポイントになるよう計画しました。新設の耐力壁は基礎から施工する必要がある為、一部床を取り壊しての工事になります。これを契機と捉え、床材の全面更新、床下の換気工事と断熱工事も同時に実施することとしました。仕上げを撤去する工事は大掛かりになり敬遠されがちですが、隠蔽された配線・配管の劣化度調査や更新が容易に行えるメリットもあります。

機能性向上と快適な住み心地を実現

丁寧に使ってきても、水廻りなどの住宅設備はどうしても傷んできます。物理的な劣化を適切に修繕していくことで、家の寿命も延びます。また、物理的な劣化がなくても機能が時代に合っていない陳腐化も生じてきます。機能性に優れた新しい設備に交換することで、使い難さが大きく改善されることもあります。今回は古い規格のセクショナルキッチンを新しいシステムキッチンに取替えることで収納力が格段にアップし、入りきらない食材や調理器具を仕舞う為に買い足してきた収納家具が不要となりました。また、手持ちの調理家電がきれいに収まるように設計した造り付け家具を追加することで、作業性も向上。主婦にとって料理は毎日必須の家事ですから、キッチンの使い易さは生活の質を大きく左右します。

心地よい空間づくり

新しい床材として、県産材の杉厚板(30㎜)を採用しました。杉の持つ肌あたりのやわらかさや木目の美しさ、芳香がリラックス効果を生み心地よい空間を創り出します。加えて杉厚板には優れた調湿機能があるため梅雨時や夏場はさらりと、冬場は過度の乾燥を防いでくれます。内装仕上げ材に杉を多用すると、『エアコンの使用頻度が減った』『室内の鉢植えが枯れなくなった』などの感想を戴くことがあります。戸建て木造住宅に限らず、マンションや鉄筋コンクリート住宅でも、室内仕上げを無垢の杉や桧に変更することでこうした効果が期待できます。

島田めぐみ

島田めぐみ

Shimada Megumi

1966年生まれ。M-STYLE設計室

筑波大学芸術専門学群 美学・芸術学主専攻卒。都内画廊勤務ののち帰徳。第二子出産後の32歳から建築の世界へ。県内工務店にて店舗デザイン、住宅設計等に携わる。平成20年から現事務所に所属。

趣味

芸術鑑賞(洋画・日本画・仏教美術)、洋裁、料理

設計で大切にしていること

住み手がどんな暮らしかたを求めているのかを的確に拾い上げるよう心掛けています。また、時間の経過による風合いの変化を楽しめる素材の採用を提案しています。竣工がゴールではなくスタートであり、暮らしていく中で味わいを増す住まいが、長く愛着を持てる住宅だと考えるからです。

これまでの設計

草莽庵、だいにんぐK、K邸新築、T美容室etc.

これまでの設計 これまでの設計

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